merita2008-01-06



チムジルバン形式の岩盤浴が売り。高級志向でもはやスーパー銭湯と呼べない。おそらく現行の日帰り温泉では最高の施設!


あけましておめでとうございます あーもう2008年かー。自分の脳内ではいま2003年くらいなんですけどね。


正月は新しくできたショッピングモールトレッサ横浜に行ったついでに、昨年秋にオープンした「宮前平湯湯の庄」に立ち寄りました!! 湯けむりの里が経営する店で、開店当初からすごい評判がよかったんで前から気になっていたのです。


温泉は宮前平駅から小高い丘を登ったところにあります。住宅街の中でちょっと迷うも、近隣の住民が「スーパー銭湯反対」ののぼりを上げているのでわかりました^^; なんか反対運動が活発なようですね・・・。確かに住宅地の中にあるからしょうがないかなぁ。


到着したのは夜8時ごろ、駐車場から小高い丘から夜景が見えて綺麗でした。エントランスが石畳の床になっていてここで靴を脱いでぺたぺたと歩いてロビーに入ります。全体的にホテルのような作りで、入口からしてそこいらの日帰り温泉とは比べ物にならないような高級感が漂っています。


ロビーで入館手続きをしたあとは、「離れ」と名づけられた別練に向かいます。ロビーとレストランがあるところが「母屋」だそうです。広々として高級感の漂う通路を進み「離れ」で館内着とタオルや岩盤浴のセットを受け取ります。ここの温泉はタオルとか全部用意されているので、何も持ってかなくてOKです。


今日は温泉と岩盤浴に入る予定ですが、なにはともわれまずは温泉へ! 脱衣場には縦長のロッカーがあって、鍵がついているやつならどれを選んでもいいタイプ。浴室に入ってまずかけ湯、そんで体を洗いますが、洗い場はシャンプー、コンディショナーに分かれていて、敷居もついていました。このへんは快適!


内風呂には、源泉循環の内湯×1、ジェットバスとかの健康浴槽、腰掛湯、水風呂といったラインナップ。まずは内湯へ、温泉はコーヒー色でわりとぬるぬるとした浴感があります。泉質はナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉。泉質は違うけど浴感はロテンガーデンのお湯に似ていますね。浴室内は暗く、壁にそなえつけられたライトによってぼんやりと照らされています。ライトが室内に漂う湯気を幻想的に照らしていていい感じ。他の客の姿も薄れるのですごく落ち着きますね。


露天には琥珀炭酸泉、岩風呂×2、ねころび湯×6、壷湯×4があります。まず壷湯に入ります。ここは珍しく壷湯がひとつひとつ形がちがっています! 普通の壷の形をしているものもあれば、バスタブ型のやつがあります。バスタブ型のやつはもう壷風呂ではないかもしれないけど、これは新鮮でいいですね^−^ 大きくて気に入りました。


次に源泉かけ流しのお風呂へ。やはりここが一番、お湯が新鮮な印象。岩から流れ出た源泉がここにたまり、そこから下の大きな岩風呂に流れていきます。かけ流し浴槽は10人くらいが入れそうな大きさでした。


露天風呂は高い塀に囲まれて残念ながら景色は見えないです。せっかく丘の高台にあるのに夜景が見えないというのはちょい残念。夜景が綺麗なのでなんとか見させてほしかった! でも近隣住民への配慮からはしかたないんだろうなあ。そのかわり丘の上にあるんで空は開けていて、星空が綺麗にみれました。さらに建物のライトアップや庭園の作りもすばらしく、景観のいまいちさをしっかりとフォローしています。


例えば1階の男湯の露天からは2階の女湯の露天の壁が見えるんですが(もちろん中身はみえません!)、これがなんというか、ちょっと黒くてのっぺりとした面白い造形の壁で、僕はタイタニックのような高級客船のイメージを思いうかべました。まあ、つまるところこの壁の造形ひとつとってもデザイン的に凝った作りをしているんです。源泉かけながしの横には塔のようなものがあるし、著名な空間デザイナーが手がけたような印象があります。ベンチも人が向かい合いにならないように配慮された面白い組み方をしています。


露天の作りに感嘆しながら、最後に琥珀炭酸泉へ。他店とは違って医療用に使う中空糸膜とかいうやつを使って体内に炭酸を効率的に取り混むといった注意書きが書かれていました。入ってしばらくすると、しっかりとした炭酸の泡つきを感じます。ぬるめのお風呂が好きなので、これはすごいリラックスができました^−^b


内風呂に戻り、しばらく腰掛湯で休憩。これは座りながら足湯を楽しむ趣向になっています。この座椅子のデザインや質感もいい感じで、他店の腰掛湯よりは一枚上といった感じ。そのほかにロウリュウのアロマが漂うフィンランド型のサウナと水風呂がありました。水風呂もライトアップされて美しいです。


ところで女風呂にはさらにスチーム型の塩のサウナと水深のある立ち湯があるそうです。男性より女性のほうが待遇はいいです。まあこれは仕方ないところかな。僕は別に気になりません^−^


この宮前平温泉の最大の売りは岩盤浴。専用着に着替えて地下の施設へ移動。そこにはロビーがあって、扉が左右に4つ、それと休憩スペースあります。岩盤浴の部屋には「潤」「岩」「塩」「天」の名前がついていて、制限時間無料で自由に出入り可能。これはヒーリングヴィラ印西や季乃彩と同じシステムですが、このタイプのやつを最近は「チムジルバン」っていうらしいです。これは韓国式岩盤浴のことで、要は男女が共同で自由に出入りできるサウナですね。

ちなみにスーパー銭湯の歴史とチムジルバン導入店などはこのHPが参考になります^−^ これによるといまスーパー銭湯は第3世代なんすねー
http://www.tamaoka-sekkei.co.jp/supersentou/supersentou.html


さて、そのチムジルバンですが、最初に「潤」の部屋に入りました。ここは蒸気の円形のサウナで、腰掛に座って楽しむ趣向です。煙突から蒸気が噴出して体全体を暖めます。特に足が熱せられるみたいで、冷え性の自分にはちょうどよく大変気に入りました^^ いやーこれ家にほしいわ。


ここで汗がびっしょりになったのでロビーに出て水を買うことに。ロビーでは天然水とかスポーツドリンクとか10種類くらいの飲み物が売っています。冷蔵庫も用意されていて、飲みかけでも自由に入れておくことができる。これは便利。他店にこの配慮はなかったなー。しかし、無料の水が見当たらない??? もしかして無料で水はないのかなー? このくらいは用意してほしいー(僕が見つけられなかっただけかも?というか店員に聞けよ自分!)


次は「岩」の間へ。ここは熱めの岩盤浴で向かって左はゲルマ鉱石と北投石などの砂利の床、右がトルマリンの床になっています。15人くらいが入れるかな? 砂利のほうにタオルを敷いてしばし寝転びます。室内にかかっているBGMはヒーリングミュージックで、瞑想をしている気分。BGMのセンスも良いですね。


うーん。すごいのぼせたので「氷」の部屋へ。ここはクールダウン用の冷房室。すげーつめたい。正面には氷の台座があって、なにやら氷柱がニョキニョキと伸びてきます。この施設全体にこうしたちょっとしたデザインの仕掛けとかがほどこされていてよいですねー。


その後は最後に「塩」の間へ。ここも岩塩の板に寝転ぶタイプの岩盤浴。10人くらいが寝られます。BGMは中国の農村部を彷彿させるような穏やかな曲。思わず寝てしまいそうになります。


もうひとつの「天」の部屋は完全予約制。アトラクション映像を楽しみながら入る岩盤浴のようで、これはちょっと時代を先取りしてますね。次いったときはぜひ入りたいと思います。


温泉と岩盤浴ともにすごい満足しましたが、ここはさらに休憩室が豪華! なんとテレビつきのリクライニングシートが完備。毛布もあるので仮眠もOK。雑誌なども用意されてました。ここに寝転がってテレビを見てしばし休憩。うーん最高! あとマッサージ機も最新のタイプでくりひらと同じくバンド清算OKのやつでした。


僕の満足度ですが★★★★★。満点! うーん。ほとんど不満はありませんでした。強いてあげれば車で来た場合、駐車場に制限時間があるということでしょうかね(3時間まで無料。追加サービスはあるみたいですが、一日いるとなると別料金になりそう)。あとドライヤーが3つしかないので、もう少し必要。岩盤浴に無料で飲める水とかほしいな。ぐらいです。


この前、稲城の季乃彩の岩盤浴がスゴイ!って書いたんですが、さらにこの宮前平のほうがキャパ的にもクオリティ的にも一枚上でしたねー。いやーびっくりした。現在の日帰り温泉でもおそらく最高の施設ではないんでしょうか? ここはちょっと他の日帰り温泉と格が違いました。スーパー銭湯とはもう呼べませんし、単に日帰り温泉というのも安っぽい。高級旅館型日帰り温泉とでもいえばいいのかなー。少なくとも僕がいった日帰り温泉の中ではこれに対抗できる施設は、ヒーリングヴィラ印西くらいです。


ただ、その分料金が高いんですけど、休日1470円+岩盤浴800円でこれだけ楽しめれば十分元は取れますし、なによりちょい割高なのでそれほど混んでいないところもよかったですね。安く入りたい場合は平日午後9時から950円になるのでオススメです。そのほかマッサージ関連やレストランも充実。レストランは豆腐料理の店でちょっとしゃれた作りになっていました。


しかし、今後新規にオープンする日帰り温泉はこのクオリティを保っていかなければならないとすると、日帰り温泉の競争もすごいものになってきましたよね・・・。


多摩のいこいの湯ができたときは、日帰り温泉も健康センターのイメージから脱してあかぬけたなぁと思ってたんですけど、ここを体験して日帰り温泉はさらにひとつ上の段階へ進んだという気がしました。住民の反対運動が盛んなようですが、皮肉にもここは関東圏で最高な施設、日本でも屈指かもしれないです。周りが住宅街なのにこの温泉の中からそんな感じは受けない作りもすばらしかった。それとごく普通のスーパー銭湯を経営していた湯けむりの里が、こんなすごい施設を作り出すとは! 御見それしました。


宮前平源泉 湯けむりの庄HP
http://www.yukemurinosato.com/miyamaedaira.html

ニフティ温泉の口コミ情報
http://onsen.nifty.com/cs/kuchikomi/onsen_255/list/aid_071128015865/1.htm

ニフティ温泉の1月のランキング1位は季乃彩、2位はこの温泉でした。やっぱりこの2店は別格で、今後はかなり人気でそうです。とくにカップルにとってチムジルバンは新たなデートスポットになりそうですね・・・


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